

2026年3月31日
2026年1月21日開催の「PEADボランティア・ミートアップ」にて、事務局の末原が多機関合同訓練についてお話ししました。訓練を通じて培われる連携や後方支援の重要性をご紹介します。
(末原)平時から力を入れている活動で、「つながり」の大切さを体現する取り組みの一つが、多機関合同訓練への参加です。
PEADでは、平時から医療支援団体であるピースウインズ・ジャパンと連携し、合同訓練に参加しています。この訓練には継続して参加しているメンバーもおり、2022年から毎年参加を重ねながら経験を積み上げています。
●PEADが担う後方支援
この訓練は、実際の災害現場を想定し、あえて高い負荷がかかるよう設計されています。参加者全員が現場に近い環境で活動しながら、実践的な訓練を行います。
PEADは、医療支援団体であるピースウインズ・ジャパンが活動する現場で、後方支援を担います。
現場で生活しながら活動する約200人のスタッフを支え、支援活動が継続できる環境を整えることが私たちの役割です。


具体的には、医療従事者や患者への食事の提供をはじめ、電気・ガス・水道などの外部インフラが使えない状況を想定し、浄水設備の運用や排水ができない中でのトイレ運用など、生活基盤を維持する役割を担います。
約200人が生活する環境では、水や電力の消費量、廃棄物の排出量も多く生活を維持すること自体が一大仕事になります。医療従事者に滞りなくプロセスを行なっていただくため、毎年の訓練の重要性を再認識されられます。
●多機関との連携から学ぶ
参加団体には、ピースウインズ・ジャパンのほか、台湾やフィリピンなど海外の団体も参加しています。医療支援団体の訓練のため大半の人は「人を救う」ことを中心に活動していますが 、一方で、インフラを支える側は人手が不足しがちです。そのため、後方支援を担うことで、現場からとても感謝される場面が多くあります。

●本番さながらのトラブル対応
訓練では、ピースウインズ・ジャパンが用意したさまざまなシナリオが次々と発生します。例えば、日本語も英語も話せない人が来るという設定や、支援中に「盗難があった」と訴える人が現れるケース、他団体から「県の許可をもらってここを使う予定なので場所を空けてほしい」と調整を求められるケースなど、実際の災害現場を想定した状況が次々と展開されます。
シナリオは400〜500種類ほど用意されており、それを3日間で対応していくため、参加者は疲労困憊になるほどの負荷がかかります。しかし、その分、実務的にも厳しく、現場で役立つ経験を積むことができます。シチュエーションも非常にリアルで、学びの多い訓練です。

●経験を知見へ変える評価制度
この訓練の面白いところは、ただトラブルに対応するだけでは終わらないことです。
運営側には評価担当がおり、参加者の判断や行動が適切だったか、一つひとつフィードバックを受けることができます。対応を振り返り、改善を重ねることで、知見は着実に積み上がっ ていきます。

●平時の経験を、有事の力へ
災害現場にいきなり入ることに不安を感じる方も少なくありません。しかし、この合同訓練では、実際の災害に近い「高い負荷」を人為的に再現しているため、本番に近い経験を積むことができます。
平時の経験が有事の対応力につながる貴重な機会として、今年も多くの方に参加していただければと思います。